―BARと農業の両立に感じることは?―
BARを経営しながら農業をするって、一見かけ離れているように思えるかもしれません。でも僕の中では、どちらも「人と人とのつながり」を生む大切な場所なんです。もともと「ロスを出さないお酒作りをしたい」と思ってこのお店を始めました。カウンター越しに話すお客様との会話には、農業に関心がある方も多く、そこから「畑に行ってみたい」と言ってくれる人もいて、実際に手伝いに来てくれる。そんなふうに、新しい輪がどんどん広がっているんです。畑にいれば、近所の農家さんと休憩中に何気ないお喋りをして、心地よい距離感で仲良くなれる。BARと畑、2つの場所から生まれる交流が、今の僕の大きな支えになっています。
―今なぜ農業を?―
実は数年前まで、農業には全く興味がなかったんです。「ちょっとやってみようかな」と始めた野菜作り。そこで育てた白いトウモロコシを収穫して食べた時、そのあまりの甘さに衝撃を受けました。「これは絶対に、みんなにも食べてほしい!」と心から思ったんです。あの時の感動が今の原動力になっていて、自分たちが食べるものだからこそ、土づくりからこだわり、納得できる畑を自分で持ちたいと考えるようになりました。そこからはもう夢中で、茨木市の就農支援塾「あぐりば」の一期生として飛び込み、技術を一から学びました。貸していただいた農地は、最初は植物園みたいな草木でボーボーでしたが、半年かけてコツコツ開墾して畑の形にしました。収穫直前にアライグマに食べられた悔しい経験など、今も悩みは尽きません。でも、「やめよう」なんて一度も思わなかった。それどころか、もっと広げようと新しい開墾計画を立てているくらい、全力で農業と向き合っています。
―今後の展開などは?―
愛車のミゼットが僕の相棒で、荷台に収穫したての野菜を積んで走っている時は、自然とテンションが上がります。将来的にはこの荷台をキッチンカーみたいにして、イベントで皆さんに直接野菜を届けられたら最高ですね。「一番おいしい食べ頃」をそのまま味わってもらいたいから、旬の野菜をBOXにして詰め込み、地元の皆さんの食卓へお届けする。僕の育てた野菜で、誰かの日常に少しでも彩りを添えられたら……こんなに嬉しいことはありませんね。
JA茨木市
(正式名称)茨木市農業協同組合
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