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大阪産のお野菜や果物が、地元の元気の原動力に!

地域活性を成功させるカギは“地域の宝物”を見つけること。地元を「客観的」な目で見ると「おや!」という発見があります。古くから栽培されてきた野菜や果物も地域の宝物のひとつです。それを新しい視点で見つめ直すことで、新たな利用法などを見つけだし地域活性の起爆剤にすることを考えてみましょう。

 

地域のなかで「あるもの探し」をしよう

地方の人と話をしていると、「自分たちの地元には何もない」という言葉を聞くことがよくあります。でも本当にそうでしょうか。何もないと思われていた地域が、農産品によって地域活性につながった事例をいくつかみてみましょう。

 

葉っぱのいろどりが地域の資源に!

一つ目は、徳島県の山奥、上勝町のお話です。

「葉っぱビジネス」というのを聞いたことはありませんか。和食のいろどりに欠かせない「つまもの」に使う葉っぱを、山から採取して売り出し、ビジネスに育て上げた事例です。

上勝町は町のほとんどが山林に囲まれた過疎化と高齢化が進む地域。その町のどこにでもある葉っぱを資源ととらえて商品化し、ビジネス化したことで過疎地域の再生につなげています。今では若い移住者も増え、180軒を超える農家が葉っぱや草花の出荷に参加していますが、はじめは「葉っぱなど売れるわけがない」とだれからも相手にされなかったそうです。

この事業の仕掛け人はよそから町にやってきた「よそ者」でした。だからこそ葉っぱが地域の資源になると思いついたのでしょう。

 

大阪産(おおさかもん)のいちじくで、地域が元気に!

二つ目は、大阪の羽曳野市のお話。

羽曳野市では、早くから特産品のいちじくを使ったいちじくジャムやいちじくソースを売り出していました。そんな中、地元の農産物を使って地域を元気にしたいという女性グループ「はっぴいおかん」が中心となって商品開発を展開。今では、いちじくディップ、いちじくジュレ、いちじくドレッシングなど、女性ならではのアイディアを活かしたおしゃれな加工品を全国に販売し、地域活性につなげています。

これらの商品はもちろん地元産のいちじくを使った、まさに6次産業化の商品です。6次産業化で販路が確保されると生産者は意欲的になり、地域は元気になりますね。

このように、日ごろなじんだ地元の産物も、視点を変えたり、アイディアや企画力を活かすと、地域の宝物に見えてくることがあるんです。地域活性ではそれを活かすことが大切です。

 

地域の宝物は身近にある!野菜のストーリーを探してみよう!

では、身近な野菜や果物などを、地域の宝物にブラッシュアップさせるためには、どのような視点が必要なのでしょうか。地域の農産物に着目して、それらにまつわる「ストーリー」をたどってみるのもいいかもしれませんね。

例えば、大阪の「泉州玉ねぎ」の場合。玉ねぎは、明治時代にアメリカから日本に伝わり、多くの府県で試作されましたが、栽培がとても難しい野菜で、なかなか成功に至りませんでした。そんな中、大阪府では明治19年ごろから泉南郡で栽培に成功し、のちに泉州たまねぎの名が全国に知れ渡ったという歴史があります。

JAグループ大阪では、泉州たまねぎをはじめ、オリジナリティあふれる大阪の野菜や果物21品目を「なにわ特産品」に認定してPRしています。

また、「なにわの伝統野菜」のひとつ「天王寺蕪(てんのうじかぶら)」は、大阪市天王寺付近で誕生し、天王寺に住んでいた俳人与謝蕪村の名前の由来になったといういわれがあります。

天王寺蕪」をはじめ、「なにわの伝統野菜」は次の3つの認証基準によりブランドが守られています。

  • おおむね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜
  • 苗や種子などの来歴がはっきりしている大阪独自の品目・品種の野菜
  • 大阪府内で生産されている野菜

 

このように、野菜の意外な歴史やストーリーを探ると、野菜のオリジナリティや価値を新たに発見でき、特産品を生みだす糸口になりそうですね。

 

農業や農地のある風景が地域活性に必要なワケ

JAグループ大阪が取り組んでいる、大阪の農業や農地のある風景を守る取り組みなども、地域活性の重要な活動となっています。農地はほんのわずかな面積しか残っていない大阪ですが、それでも農業や農地を守ることには、大切な理由がたくさんあります。

そのうちのひとつが、農業体験や交流の場を提供することです。

都市部に住んでいると、自分が食べている物がどのように生産されているのかを知らないままでいることが多くなりがちです。収穫体験や体験農園などで農業に触れて体感すれば、食べ物への理解や愛着がより強くなるでしょう。

また、農産物直売所も消費者と生産者の交流の場です。こうした交流は生産者を元気にし、「もっとよいものをつくろう」という意欲にもつながります。実際に、農産物直売所へ出荷している人の数や売り上げは年々右肩上がりで増えています。さらには、JAグループ大阪の調査では、平成27年度は前年に比べて大阪の農業への新規参入者がわずかに増えていることもわかっています。

一大消費地をかかえる大阪の農業には利点が多く、地域の宝物を生み出す農業の活性化は、地域活性に大いに役立ちます。

 

農業や農産物で地域に輝きを!

古くから地域で作られてきた野菜や果物は、地域の文化のなかで育てられてきました。そこには物語があり、新しい視点やアイディアで製品化されたとき、生き生きと輝きを放ちます。

地域の宝物を見つけだすアンテナを張りめぐらせてみましょう。あなたの地域にも地域活性のきっかけになる宝物がきっとあるはず! 地域の宝物を磨いて、地元に元気な輝きを呼びこみましょう。

 

 

文:名前(記名記事に限る)
参考:

大阪農業のすがた 大阪農業のいま そしてこれから (JA大阪中央会)(PDF)

 


飲食店関係者様

大阪府内のJA直売所でも扱っております

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