
―養蜂するきっかけは?―
「ニホンミツバチを飼育してみいへんか?」と声をかけてもらったのがきっかけでした。一般的にニホンミツバチの飼育は難しいと聞いていたのですが、何も分からず、まずはやってみようと。師匠に教わりながら妻と2人でああだこうだと話し合いながら巣箱を作り、環境を整え、あとはミツバチが来るのを待つばかり。…のはずだったのですが、これがなかなか思うようにはいきません。自然界の生き物相手では思い通りにはいかず、いっこうにミツバチが定着する様子がありませんでした。
1年、2年と月日だけが過ぎていき、「そろそろ潮時かな」と思い始めた頃、師匠のもとで採蜜を見学する機会がありました。口にした瞬間、めちゃくちゃうまい!!その時に味わった蜂蜜のおいしさといったら、世の中にこんなにおいしいものがまだあるのか、と心から感動したのを今でも覚えています。「絶対にこの味を自分たちの手で」と、そこからまた気持ちに火がつきました。そして4年目に突入したとき、ついにミツバチが巣箱に定着!やったぁと喜びつつ、ここで安心とはいきません。スズメバチの襲撃や、巣箱の匂いが気に入らなければ群れごと出て行ってしまうため、気の抜けない日々が続きました。師匠や農協さんにも相談しながら、初めての採蜜ができた時は本当に嬉しくて、ご近所さんにもおすそ分けしたほどです。

―今後の展開などは?―
今年で養蜂を始めて7年目を迎えました。ミツバチたちの小さな世界に戸惑うことばかりでしたが、今では春の分蜂の気配も、そろそろかな?と感じ取れるようになりました。そわそわと巣箱のまわりを飛び交い始め「いまや!」と見張り役の妻の声掛けに、「よっしゃ!」とすぐに駆けつける。そんな連携プレーも、いつの間にか私たち夫婦の恒例行事になりました。分蜂の瞬間をふたりで見守り、無事に新しい群れを捕まえられたときは、思わず顔を見合わせてにっこりしますね。少しずつですが、直売所「みしま館」にも蜂蜜を出荷できるようになりました。楽しみに待っていてくれるお客さんもでき、その期待に応えたいと励みにもなります。

蜂の巣を見ると「駆除しないと」と思う方も多いかもしれませんが、ミツバチやクマバチは農作物や花の受粉に欠かせない存在です。生態系の中でとても大切な役割を担っています。危険性の低い蜂であれば、そっと見守ってあげることも大事な保全の一つだと思っています。
懸命に働き、自然界に潤いをもたらしてくれるミツバチたち。これからも大切に、愛情を持って見守っていきたいと思っています。

JA茨木市
(正式名称)茨木市農業協同組合
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