野菜の栄養を余すことなく摂取!食べると良いこと徹底解説
彩り豊かな新鮮野菜にはいろいろな栄養素が含まれています。焼いたり、煮たり、そのまま食べたり…さまざまな食べ方で楽しみながら栄養を摂取できるのも野菜の魅力ではないでしょうか。今回は、野菜に含まれている主な栄養素やこれからの季節に積極的に食べたい秋冬野菜の栄養、上手な野菜の食べ方などを徹底解説。たっぷり含まれている栄養を余すことなく美味しく食べるためのヒントにしてみてくださいね。
■野菜から摂取できる主な栄養素は?
カラダのエネルギー源や構成成分となる3大栄養素「たんぱく質・脂質・糖質」。この3つの栄養素にビタミンとミネラルをプラスしたものが5大栄養素と呼ばれています。このビタミンとミネラルに加え、同じく野菜に豊富に含まれている食物繊維について紹介します。
・ビタミン
ビタミンは、人が生きていくうえで欠かせない大切な栄養素。体内で作りだすことが難しいので、食べ物で摂取する必要があります。細かく分けるとたくさんの種類があるビタミンですが、大きく”水溶性ビタミン”と”脂溶性ビタミン”の2つに分類されています。
例えば、水溶性のビタミンでは、ビタミンB群(葉酸やビタミンB1など)やビタミンCが代表的。水に溶けやすく熱にも弱いので、長時間加熱したり、水に浸したりするのは避けたい栄養素です。
一方、脂溶性ビタミンに分類されるのは、ビタミンAやEなど。脂溶性のビタミンは、油と一緒に摂ることで吸収率がUPするといわれています。炒めても良いし、オイルをかけて食べるのも良いですよ。
・ミネラル
ビタミンと同じく、ミネラルもカラダを構成していくうえで欠かせない重要な栄養素。ミネラルは体内で作りだすことができないので、食べ物で摂る必要があります。野菜に含まれている代表的なミネラルには、骨や歯の成分となるカルシウムや、赤血球を作ったり、酸素を全身に送ったりするのに欠かせない鉄分などがあげられます。
ミネラルは汗と一緒に失われてしまうので、夏などたくさん汗をかいたときには熱中症にならないよう、ミネラルを含んだ飲料の摂取を心がけましょう。
・食物繊維
近年話題の腸活にも欠かせない食物繊維は、第6の栄養素とも呼ばれているそう。食物繊維には2つ種類があり、1つは腸内でコレステロールや糖質の吸収を穏やかにしてくれるという”水溶性食物繊維”。もう1つは、水に溶けない”不溶性食物繊維”で、腸内を刺激する作用があり、便秘の改善に有効なことでもよく知られている栄養素です。
■これからが旬!秋冬野菜の栄養は?
季節を問わず、スーパーにはいろいろな野菜が並んでいますが、旬の野菜を選んで食べることでより一層、その栄養を余すことなくたっぷりと摂ることができますよ。これからの季節におすすめの秋冬野菜に含まれる栄養素を紹介します。
・【秋】ごぼう
野菜の中でも群を抜いて豊富な食物繊維を含むごぼう。ごぼうの食物繊維は脂溶性と不溶性なので、便秘の解消や血糖値の急な上昇の予防など、さまざまな効果を期待することができます。
皮にも豊富に含まれているので、調理のときにはむかないように、こすり洗いしたり、包丁の背でこそいだりするようにしましょう。水に浸けてあく抜きをしますが、長時間してしまうと栄養が逃げてしまうようなので、注意が必要です。
そのほかにも、葉酸やポリフェノールなど、ごぼうにはさまざまな栄養素が含まれています。
・【秋】さつまいも
デザートや食事など活躍の場が多く、子どもや女性にファンの多いさつまいもにも、たくさんの栄養素が含まれています。代表的なのは食物繊維やビタミンC。本来、加熱に弱いビタミンCも、さつまいもの場合はでんぷんが守ってくれるので、加熱調理しても壊れにくいといわれています。
栄養豊富な皮には、ポリフェノールも含まれているので皮はむかずにまるごと美味しく食べるのが理想的です。
・【冬】ほうれん草
冬が旬であるほうれん草に含まれる栄養素は、主に鉄分やβ-カロテン、ビタミンCです。鉄分やβ-カロテンに至っては、ほうれん草100gあたりに1日に必要な量の1/4が含まれているといわれています。
鉄分の吸収を助けてくれるビタミンCも含まれているので、鉄分不足のときには積極的に摂取したい野菜です。生で食べられるほうれん草サラダなら、あく抜きをしなくても食べられるので、手軽に栄養を余すことなく摂れておすすめです。
・【冬】白菜
鍋料理やシチュー、汁物など、さまざまな料理に大活躍の白菜も代表的な冬野菜です。白菜には、β-カロテンやビタミンCなどが豊富に含まれています。白菜に含まれるビタミンは水溶性なので、食べ方は煮汁ごと食べられるスープなどがおすすめ。
ほかにも、消化を助ける栄養素や腎臓の老廃物排泄を促してくれるカリウムなど、さまざまな栄養が詰まっています。
■効率の良い食べ方は?調理法で栄養をまるごと摂取
せっかく食べるなら、効率よく栄養を摂取したいですよね。食べ方別におすすめの野菜をチェックしていきましょう。
・生で食べたい野菜
キャベツやカリフラワーなど、水に溶けやすく熱に弱い栄養素を含む野菜は、生食がおすすめです。加熱するときは、短時間でサッと調理するようにすると栄養の損失を抑えることができますよ。
レタスのように、油と相性が良い栄養素と、熱に弱い栄養素の両方を含んでいる野菜は、オイルをかけて生で食べるのがおすすめです。健康油として知られる、亜麻仁油やエゴマ油などをかけて食べれば、より健康を意識した食べ方ができますよ。
・炒めて食べたい野菜
炒めて食べたいのは、β-カロテンを豊富に含んでいる野菜。代表的なのは、にんじんやナス、ズッキーニ、かぼちゃなどの緑黄色野菜です。炒めたり揚げたりして食べると美味しさも吸収率もよりUPすることができます。
生で食べるときは、マヨネーズをつけたり、オイルの入ったドレッシングをかけたりして食べるのがおすすめです。
・蒸して食べたい野菜
水に溶けだしてしまうビタミンCを豊富に含むブロッコリーやほうれん草は、電子レンジなどで蒸して食べると栄養素が流れてしまうのを抑えられるそう。
ビタミンCと同じく、水に溶けやすいポリフェノールやカリウムを含む野菜は、汁ごと食べられるスープや鍋料理などにすれば、栄養を逃さず食べることができますよ。
■不調に合わせて野菜を選んで食べてみよう
「なんだか体の調子が悪い…」そんなときは、なにか不足している栄養素があるのかもしれません。不調に合わせて野菜を選んでみてはいかがでしょう。
・肌荒れ
寝不足やストレスなど…肌が荒れてしまう原因は、外的要因もたくさんありますが、便秘で腸内環境が乱れていたり、ビタミンが不足したりして荒れてしまう可能性も。
そんなときは、食物繊維とビタミンCをたっぷり含んでいるさつまいもや、かぼちゃ、ブロッコリーなどを食べてみてはいかがでしょう。具沢山のスープにすれば栄養をまるごと摂取することができて、カラダもぽかぽかと温まりますよ。
・疲れやすい
疲れがたまっていると感じるときは、疲労回復効果が期待できるビタミンB群の摂取がおすすめです。野菜では、ブロッコリーやモロヘイヤ、アボカドなど。これらの野菜をたんぱく質や糖質、脂質、3大栄養素と一緒にバランス良く食べることで、より効率的に栄養を摂ることができます。
・貧血気味
貧血気味のときに食べたいのは、鉄分が豊富な食材です。野菜では、ほうれん草や小松菜、大豆やモロヘイヤなどがあげられます。
鉄分は、ビタミンCを多く含む食材と一緒に摂取することで、吸収率が上がるといわれています。鉄分はたんぱく質で摂って、付け合わせにビタミンCを多く含む野菜を食べるのもおすすめです。
■まとめ
カラダに必要な栄養素をたくさん含んでいる野菜。地元で採れた旬の野菜なら、より一層美味しくて、栄養もたっぷりと詰まっています。それぞれに合った方法で調理したり、カラダの調子に合わせて選んだり…上手に野菜の栄養を摂取して健やかな毎日を過ごしたいですね。
【参考URL】
野菜から摂取できる栄養素とは?不足しがちな栄養素を効率よく摂るにはどんな方法がある?|FANCLONLINE
【管理栄養士が選ぶ】栄養価の高い野菜ランキング!|2ndLife
野菜と栄養のこと|キユーピー
野菜の栄養素を効率良く摂取するコツ|ohana本舗
野菜の栄養素を落さずに食べる方法を教えてください。|JA全農長野
野菜の栄養を100%とる 食べ方&調理法【日経ヘルス17年10月号】|日経×woman
家族に食べてもらいたい、栄養価の高い野菜ってどれ? プロが教える野菜売り場の歩き方|ほほえみごはん
野菜不足って何が問題なの?1日に必要な野菜の摂取量も徹底解説|サントリーウエルネスオンライン
食事を構成する栄養素|タニタ
ビタミンB群の働き、多く含まれる食品を紹介|森永製菓のプロテインのポータルサイト
「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!|森永製菓のプロテインのポータルサイト