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トップ > お知らせ・ニュース > 丸福珈琲店×JAグループ大阪コラボ企画|生産者の想いを取材 vol.2 うまいもん農園

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うまいもん農園様のいちご

丸福珈琲店とJAグループ大阪がコラボした「大阪産いちごフェア」が3月1日(水)から1か月間、丸福珈琲店Good Old & New Edition(心斎橋PARCO)限定で開催されます。本フェアにこだわりのいちごを届ける農家さんを訪ねるシリーズ第2弾は、南河内郡河南町のうまいもん農園です。

 

■就農から2年目で、4品種のいちごを栽培中!

ワールド牧場にほど近い河南町の静かな環境の中、2連棟ハウスでいちご栽培をしているのが「うまいもん農園」の成冨さんです。就農して2年目の今年は、2連棟ハウスに「紅ほっぺ」「章姫(あきひめ)」「おいCベリー」「やよい姫」の4品種を栽培中です。

 

うまいもん農園代表の成冨さんはJA大阪南の農産物直売所「あすかてくるで羽曳野店」にいちごを出荷しています。今回、JAからの推薦を受け、丸福珈琲店とJAグループ大阪のコラボ企画に参加することになり、「就農前に大阪市内で勤めていた時に丸福珈琲店を利用していたので、そのお店にうちの農園のいちごが商品として提供されると思うとうれしいですね」とわくわくしている様子が伝わってきました。

 

■異業種から農家になるまで

「就農するまでは庭でプチトマトを作ったこともありませんでした(笑)」。製薬会社に勤務し、農業と無縁の生活を送っていた成冨さん。息子さんが「家の庭を畑にして野菜を作ってみたい」と話していたことがきっかけで、農業に興味を持つように。

 

ちょうどなにか違うことをしたいと思って退職したタイミングだったこともあり、本格的に農業を学びたいと思った成冨さん。大阪府とJAグループ大阪が共同で運営し、新たに就農を目指す人に座学や実習などの学びを提供する研修プログラムである、新規就農「はじめの一歩」村に4期生として参加しました。

 

■一瞬でときめいた「いちご」との出逢い

いちごの栽培をしようと決めたのは、研修プログラムの中で河南町のいちごのプロ農家を見学した時。「わっ、いちごいいかも!高設栽培だと作業もスムーズに行えそう!」と一瞬でいちご栽培の魅力を感じた成冨さん。

 

「はじめの一歩」村を卒業後、「南河内いちごの楽園プロジェクト」の一環として開講された「いちごアカデミー」の講師が近くにいると知って、いちごアカデミーへの参加を決意。そして、「フライングなんですけどね(笑)」と、アカデミーの卒業を待たずにハウスを建設するというアグレッシブさでいちご農家への道を切り開きました。

 

 

■挑戦と苦労の日々を乗り越えて

「生活は180度変わりました」。初年度は、温度管理のために深夜に薪を追加せねばならず、寝袋でハウスに寝泊まりすることもあったとか。

 

「1ヶ月2ヶ月前の管理の結果が今のいちごに出ているんです。自分の子どもと思って、寒がっていないか、水は足りているか、と気にかけるようにしています」。取材中にも温度が下がってきたことを察知してストーブに薪を追加するなど、常に意識はいちごに向いています。

 

ハウスを東西方向に建てることで収穫に時間差をつくったり、ハウスの設備もできるところは息子さんの協力で手作りも。「品種選びは比較的作りやすいと言われるものに加えて好きないちごの品種をチョイスしています」と、自分で判断して進めていく農業の楽しさを存分に味わっている様子です。

 

「はじめの一歩」村や「いちごアカデミー」で同期と呼べる仲間と出会えたことも大きいと話す成冨さん。悩みを分かち合い、忙しい時に協力しあえる仲間、困った時に頼れる先輩農家の存在も力になっています。

 

■美味しいいちごを提供できるように

「これだけ必死になれるものと出会えたのはラッキーだと思います。明日、明後日のやることリストが消えたことがなくて、毎日充実しすぎていますね(笑)」。いちご栽培のことしか考えられない忙しい毎日を送る成冨さんですが、苦痛ではないときっぱり。

 

2年目の今、6月いっぱいまでの収穫を目指す中で課題は山積み。「失敗しないとわからないし、失敗して見えてくることが多いです。『のびしろしかないわ』という歌を歌いながら作業しています(笑)」と前向きに取り組んでいます。

 

大阪という大消費地に隣接する土地で営農する有利さを活かすため、将来的には出荷との兼ね合いを見ながらいちご狩りの実施や、6次化も視野に入れているとのこと。近くのスイーツ店に出荷しているいちごはロールケーキとなって人気を集めており、さらに今回の丸福珈琲店とのコラボ企画が将来に向けての一歩となるはずです。

 

トラブルが何もない日は一日もない。まるでリアル人生ゲームみたい、と笑いながら話す成冨さん。「毎日、いちごに夢中なんです!」という日々が、自分自身もうまいもん農園のいちごを食べた人も笑顔にする原動力になっています。

 


[取材ご協力先]

うまいもん農園【南河内郡河南町】

成冨 理美子

いちごアカデミーの情報はこちらから

はじめの一歩村の過去情報はこちらから

JA大阪南農産物直売所「あすかてくるで羽曳野店」のホームページはこちらから

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