適地適作、耕作周期を逃さないこと
農家になって8年、ハウスと露地を合わせて農地は250アールになった。すべて、有機栽培。春はレタス、サニーレタス、大根、夏はトマト、ズッキーニ、オクラ、秋はインゲン、ニンジン、コマツナ、ホウレンソウ、冬はニンジン、コマツナ、ホウレンソウと出荷計画を綿密に立て、少量多品目を栽培している。
昨年、川が氾濫した。水に浸かって、農作物が全滅したハウスもあった。幸い成田さんのハウスは無事、難を逃れたので、水浸しにならない場所へハウスを移動させた。「辞めたくなったことはないですか?」と率直に聞いてみると「土で遊んでいるようなもんです」と笑顔で答えてくれた。
原田ふぁーむの卒業生も、いっぱいいる。困ったときは、仲間同士で助け合える。楽しそうだと思えた農業は、本当に楽しかった。
大事にしている言葉は「適地適作」。耕作周期を逃さないこと、だという。原田ふぁーむの原田さんの教えだ。やるやん!大阪農業の取材で以前、原田さんは「自分の生まれ育った土地を守りたい」と熱く語った。成田さんもいま、まさに同じ思いだという。
能勢町は、成田さんにとって生まれ育った土地ではないが、農家になり、ここで農業を続けていくと決めた土地である。荒地にしてはならない。
「あそこ、見てください」。田んぼの真ん中に、小さな島が見えた。「あれ、鳥の巣なんです」。
田んぼの真ん中に鳥の巣があり、小さな島として残されている。巣の島を避けて、稲が植えられていた。やさしい人です、成田さん。ただいま、花嫁募集中です。
取材日 2019/5/30
記 事 湯川真理子
写 真 柴田久子
- 氏名 / ふりがな
- 成田周平 / なりたしゅうへい
- 生年
- 1978年生まれ
- 農家歴
- 8年
- 前職 / 出身校
- 放送作家
- 組織名
- 成田ふぁーむ
- 役職
- 代表
- 従業員
- パート3名(週3日程度)
- 主な生産作物
- 多品種少量生産(約10品目)
- 耕地面積
- 250アール
- 特徴
- 2010年、放送作家から転身し、一からのスタートで新規就農。2012年より能勢町で有機栽培の多品種少量生産を行っている。地域活性化にも注力して、さまざまな企画を実施中。
- 理念
- 適地適作
- JAエリア
- JA大阪北部
- 購入方法
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ビオ・マルシェの宅配(ビオマーケット) : https://biomarche.jp/
よつ葉ホームデリバリー(関西よつ葉連絡会) : https://www.yotuba.gr.jp/renrakukai.html
成田ふぁーむ
大阪府豊能郡能勢町下田尻