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なにわ特産品 生産者レポート【八尾若ごぼう編】

現在、旬を迎えている「八尾若ごぼう」は根だけでなく茎や葉も食べられるゴボウで、シャキシャキとした食感とゴボウの香りが特徴。春を告げる野菜ともいわれ、八尾市域では大正時代から栽培されています。そんな「八尾若ごぼう」の生産者である森川雅恵さん、利行さん夫婦をご紹介いたします。

森川雅恵さんは就農39年目。八尾えだまめ、八尾若ごぼうを中心に栽培しています。両親の手伝いから始め、利行さんの定年退職後は夫婦で一緒に農業を行っています。平成27年にはエコ農産物に取り組んでいることなどが認められ八尾市の女性では初の「農の匠」に選ばれました。

安全安心な農産物を届けたいと話す森川さん夫妻

 

エコ農産物は慣行栽培よりも農薬・化学肥料の使用を半分以下に抑えた農産物です。肥料は綿実油かすなど有機肥料を使用し、農薬の使用も極力抑えて栽培しています。病害虫の発生を抑えながら生育を良くするため、草引きやトンネル掛けによる温度調整もこまめに行っています。労力はかかりますが、「消費者に安全安心なものを届けたい」という思いで森川さんはエコ農産物を栽培しています。また、八尾若ごぼう栽培の特徴は一度茎を刈り取ってから、伸びてきたものを収穫します。こうすることでスジがなく子どもにも食べやすい独特の食感になります。

取材当日はちょうど、森川さんの圃場で近くの保育園児が収穫体験をしていました。園児たちは、はじめはしっかりと根を張った八尾若ごぼうを抜くのに苦戦する場面もありましたが、コツを覚えてからは順調に収穫を行い、「たのしい」「もっと抜きたい」と初めて行う八尾若ごぼうの収穫に目を輝かせて行っていました。収穫後は八尾若ごぼうの炊き込みご飯とかき揚げを食べ、「炊き込みご飯がおいしい」、「かき揚げ大好き」と皆残さず食べていました。森川さんは収穫体験について「食育活動を通して、子どもやその親に農業に対する親しみを感じてもらいたい。そうした活動が農業を次の世代に引き継ぐことに繋がる」と話されていました。

園児に収穫の説明をする森川さん

 

しっかりと張った根に苦戦する園児

 

八尾若ごぼうは根から葉っぱまで食べられるからこそ、茎や根を傷めないように収穫し、調製を行うため、他の農産物に比べ、神経を使い大変です。そのため、森川さんの地区でも八尾若ごぼうを生産しているのは5件程になってしまいました。森川さんは「八尾若ごぼうは昔からこの地域で栽培されており、土地にあっている。また、炊き物だけでなく、かき揚げや炒め物など油を使った料理にも合うので、子どもからお年寄りまで食べられる八尾独自の野菜。八尾若ごぼうが一番おいしいと言って下さる方もいるので、次の世代に残せるようこれからも頑張って作り続けていきたい」と話して下さいました。

収穫した八尾若ごぼうのおにぎりを味わう園児達

 

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