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野菜の摂取量は1日何グラムか知ってる?不足を補う食事のコツも紹介

日本人は野菜の摂取量不足だと言われています。野菜は健康に良いと知りながら、なぜ摂取量が少なくなってしまうのでしょうか。まずは近年の野菜摂取量の現状や、目標とする野菜摂取量を知ることから始めましょう。野菜に含まれる栄養や健康効果についても詳しくご説明します。

 

■日本人は野菜の摂取量不足?食生活の現状を把握しよう

 

厚生労働省の「健康日本21」(2010年)では、生活習慣病を予防し健康的な生活を維持するために必要な野菜類の摂取量は、成人で1日350g以上が目標値と定められています。しかし、「国民健康・栄養調査」(2018年)によると、野菜類の平均摂取量は、成人男性で約290g、女性で約273gという結果に。

 

次に、子どもの野菜摂取量について調べてみると、目標摂取量は1~7歳で180~270g、8~14歳で300~350gですが(「4つの食品群の年齢別・性別・身体活動レベル別食品構成」女子栄養大学)、実際の平均摂取量は、1~6歳で約144g、7~14歳で234gという結果でした。

 

現代人は野菜の摂取量不足と言われていますが、大人では70g前後、子どもでは最大で100g以上も不足しているということが分かりますね。

 

 

■野菜にはどんな栄養素が含まれている?

野菜には主にどんな栄養素が含まれているのか見ていきましょう。

 

・ビタミンやミネラルが豊富

野菜はビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。ビタミンは、糖質や脂質などのエネルギー代謝や、免疫力を高めるのに必要な栄養素です。人間の体内では作ることができないため、野菜から適切な量を摂取する必要があります。

 

ミネラルは、体内の機能維持や調整に必要な栄養素です。中でもカリウムは野菜に多く含まれ、体内の塩分調節などに関わる重要なミネラルとされています。

 

・腸をきれいにしてくれる食物繊維も

野菜には、体内で消化されない栄養素である食物繊維が豊富です。食物繊維は人の大腸に住む善玉菌の餌となり、腸内環境のバランスを整えて便通を良くする作用があるとされています。

 

 

■野菜が不足するとどうなる?体への影響を知ろう

 

野菜不足になると、体にはどのような変化が現れるのでしょうか。

・肌荒れしやすくなる

ビタミンA、C、B群は、肌の代謝や健康維持に関わる栄養素とされています。これらのビタミンが不足すると、皮膚のコラーゲンがうまく生成されなかったり、肌の正常な代謝が行われなかったりして肌荒れが起き、湿疹や乾燥によるかゆみなどが発生してしまうのです。

 

・免疫力が下がり病気になりやすい

野菜に含まれるビタミンやミネラルは、免疫力を高めてくれる作用があります。野菜が不足すると、免疫が弱まり、細菌やウィルスに感染しやすく回復も遅れてしまうのです。

 

・疲れやすく不調が続く

十分に食事を摂っているのになぜか元気がでない、疲れやすいという場合は野菜不足が原因かもしれません。ビタミンには、代謝を高めたりエネルギーを作り出したりする作用のほかに疲労回復作用もあるとされています。ビタミンの摂取量が不足すると、食事から摂取した糖質、たんぱく質や脂質といった栄養を十分にエネルギーに変えられず、結果として疲れを感じてしまうのです。

 

・腸内環境が悪化し便秘や下痢などの要因となる

食物繊維は、腸内環境を正常にし、便の量を増やして老廃物をいっしょに排出したりする作用があります。野菜不足によって食物繊維が少なくなると、悪玉菌が増加して便が腸内に留まるなど、便秘や下痢といった便通異常を起こしやすい状態になってしまうのです。

 

・生活習慣病を引き起こす要因となる

ビタミンには、体内にある活性酸素を取り除く作用があるとされています。人の体内で生まれる活性酸素は本来、抗酸化物質によって無害化されるのですが、喫煙や紫外線、ストレスなどの影響で過剰に増加しやすく、さまざまな病気を引き起こす原因になるのです。また、ポリフェノールや、緑黄色野菜に含まれる色素成分も、過剰に増加した活性酸素の量やLDL(悪玉)コレステロールの値を下げる効果が期待できます。これらを豊富に含む野菜の摂取量が不足すると、高血圧や高血糖、脂質異常症などの症状が現れ、やがて脳卒中や心臓病といった生活習慣病へ進行する可能性が高まるのです。

 

 

 

■野菜の摂取量アップのためにできること

 

野菜の摂取量不足を改善するために、毎日の食事で注意すべきポイントをご紹介します。

 

 

・朝食に野菜をたっぷり摂れる時短メニューを追加

パンやおにぎりなど簡単なメニューで済ませがちな朝食こそ野菜摂取量アップのポイントになります。1日350gの野菜を昼と夕の2食で摂取するのは大変ですが、朝食でしっかり摂ることができれば無理なく続けられるのではないでしょうか。

 

例えば、主食がパンのときは野菜スムージーやジュースを、ご飯のときは、具だくさんの味噌汁や野菜たっぷりの常備菜を組み合わせれば、摂取量を増やすことができます。忙しい朝は調理時間のかからない定番メニューを考えておくと良いでしょう。

 

・単品料理に多種類の野菜を加える

丼物や麺類など単品料理で済ませることが多い人は、主食や肉・魚・卵などのたんぱく質といっしょに野菜も多めに加えてみましょう。同じ野菜の量を増やすのではなく、できるだけ多くの野菜を使うことがポイント。中華丼やミートソースパスタ、ラーメンなどにすれば、小さく刻んだ野菜をたっぷり加えられそうですね。

 

家族が少なく一度に多種類の野菜を買い置きできないという場合は、「炒め用」「サラダ用」などで売られているカット野菜を使うと便利です。

 

・外食が多い人は野菜の副菜がついた定食を

外食が多い人の場合、主食が中心の単品料理では野菜が不足しやすいため、できるだけ定食やおかずのセットメニューを選びましょう。お浸しやサラダ、具材の多い汁物など野菜がメインのおかずを選ぶことで、好きなものを食べながら野菜の摂取量を増やすことができます。

 

コンビニを利用することが多い人も、おにぎりやパンに野菜のおかずや野菜ジュースなどを追加するよう意識してみてください。

 

 

■まとめ

現代の日本人は、年齢にもよりますが70~100gほど野菜の摂取量が不足しているのが現状。この70~100gは、野菜のおかずを1~2品増やすだけで補える量なのです。

野菜は、食べ過ぎることによる弊害が少なく、栄養豊富でたくさんの健康効果が期待できます。野菜不足が気になっている人は、ぜひ対策方法を参考にして積極的な摂取を心がけましょう。

 

 

 

【参考URL】

野菜、食べていますか?|e-ヘルスネット

野菜不足って何が問題なの?1日に必要な野菜の摂取量も徹底解説|サントリーウエルネスオンライン

野菜摂取量を増やせないのには理由があった!?その解決法とは?|VEGEDAY

平成30年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省

4つの食品群の年齢別・性別・身体活動レベル別食品構成(参考表)|身体活動レベルⅡより

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