フラワーコミュニケーションの真意
「Flower Communication(フラワーコミュニケーション)」という言葉には、博充さんの思いがつまっている。花は食べものと違い、贅沢品と言われてきた。しかし近年、園芸セラピーや園芸療法の研究が進むと、花には心を満たす役割があり、情操教育にも役立つことがわかってきた。人がいて、花があれば、そこからいろいろなコミュニケーションが生まれる。
博充さんの視野には、2025年に大阪で開催される国際博覧会がある。大阪万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。人工知能(AI)や仮想現実(VR)などの先端技術を生かし、皆が健康で長生きできる社会をどうつくるかを探る「未来社会の実験場」にする計画を掲げる。
しかし、どんなに技術が発展しても、リアルな体験から得られる価値には換えがたいものがあると博充さんは信じる。例えば、音楽がネットでダウンロードできる時代になっても、コンサートやライブには多くの観客が集まる状況がある。
「大阪万博の開催も決まったことですし、この貴重な機会を大阪産のリアルな農産物(命を育む食べものと心を和らげる花や植物)をアピールする場にしたい」。
さらに「都会に暮らしていても、四季折々に咲く花で春夏秋冬を感じる、自分でつくった寄せ植えをみんなが玄関先に置くような文化をつくりたいですね。花を愛で、穏やかな気持ちを持つ人が増えれば、犯罪を犯す人も減るのではないでしょうか」と意気込む博充さん。
博充さんが提案する、花のあるライフスタイル。その先に、穏やかで住み良い未来社会が見える気がする。
取材日 2018/11/13
記 事 中塚華奈
写 真 柴田久子
- 氏名 / ふりがな
- 金田博充 / かなたひろみつ
- 生年
- 1970年生まれ(48歳)
- 農家歴
- 21年(1997年より就業)
- 前職 / 出身校
- サラリーマン(営業職) / 関西大学商学部
- 組織名
- 花工場大阪
- 役職
- 代表
- 従業員
- ご本人、お母様、パートさん3人、時々お姉さん
- 主な生産作物
- 花壇苗、米
- 耕地面積
- 畑45アール、田んぼ17アール
- 特徴
- 花壇苗の生産
- 理念
- Flower Communication
- JAエリア
- JA大阪市
- 購入方法
-
直売所: JAグリーン大阪フレッシュクラブ
直接、畑や作業場にお越しいただくと販売可能
JA大阪市を通して、購入希望の旨を伝えていただくと販売可能
花工場大阪
大阪府大阪市住吉区沢之町2丁目