赤、黄、紫。トマトいろいろ
ハウスの中では、色とりどりのトマトが実をつける。主要の品種は「キャロルクイーン」というミニトマト。「糖度と酸味のバランスがよくて、見た目が綺麗なんですよ」。つやつやで瑞々しい姿形に、思わず手が伸びそうになるほど。
ほか「アイコ」「イエローミニ」「トスカーナバイオレット」。大玉系は、王道の「桃太郎」。色や形が目を引く品種は、種苗会社で働いていた奥様の提案である。いつも新たな視点を与えてくれる心強い味方だ。
「12月はまだ酸味が強いんですが、年が明けると徐々に甘みが増して味の濃いトマトになるんですよ」と嘉昭さん。糖度に注目が集まりがちなトマトだが、味の決め手となるのは酸味の度合い。酸味がしっかりのることで、旨味の深いトマトが生まれるのである。
余談だが、これらトマトは飼っているニワトリにも大人気。この日も「コケコッ!(トマトくれくれー!)」と待ちきれない様子であった。トマトのリコピンをたっぷり蓄えたニワトリの卵は、橋本家の食卓にのぼる。
先代を敬い、稲作を継承する
大東市は江戸中期に「稲作」を中心に農業が発展した。戦後の都市開発で農地を手放した人も多いなか、橋本家は稲作を守り継いできた。嘉昭さん自身の原点であり、日本農業の原点でもある稲作への想いは強い。
2年前には、ライスセンター(精米工場)を建設。個人所有とは思えない立派過ぎる設備に、驚きを隠せなかった。最近は農協出荷ではなく、こだわって作った米を自分で売る生産者が増えている。そんな生産者を支援する環境を整えたくて、一世一代の大勝負に出たのである。
「目指すは地域密着型ライスセンター。小規模生産者にも気軽に利用して欲しいですね」と期待を込める。最新設備が整うライスセンター。ご興味のある方は、ぜひご相談を。
「先代あっての僕やから。先代が守ってきた稲作を、地域のためにも残していきたいんです」。そう語る視線には、揺るぎない決意と覚悟が込められていた。
取材日 2018/12/12
記 事 川嶋亜樹
写 真 田村和成
- 氏名 / ふりがな
- 橋本嘉昭 / はしもとよしあき
- 生年
- 1985年生まれ(33歳)
- 農家歴
- 8年
- 前職 / 出身校
- 青果仲卸人 / 大阪産業大学
- 組織名
- 橋本ファミリーファーム
- 従業員
- 4名
- 主な生産作物
- 水耕トマト、米、季節野菜
- 正式な品種名
- ミニトマト(キャロルクイーン、アイコ、トスカーナバイオレット)、米(ヒノヒカリ)
- 耕地面積
- 施設ハウス16アール、水稲3ヘクタール、水稲作業受託3ヘクタール、路地1.5ヘクタール
- 特徴
- 大東市唯一の専業農家
- JAエリア
- JA大阪東部
- 購入方法
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産直市場「よってって」(イオンモール 四條畷店)
トップワールド(野崎店)
JA大阪東部 朝市(毎週木曜日時半~10時)
- SNS
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Facebook(個人) : https://www.facebook.com/100011672732259
橋本ファミリーファーム
大阪府大東市