そして、射手矢さんの存在
取材を終えて帰宅し、パソコンをあけると、慎太郎さんからメッセージが届いていた。「今日はいろいろと振り返ることができました。今、物思いにふけっています。そういえば、現在に至るきっかけは、泉佐野の射手矢康之さんの存在がすごく大きかったことを思い出しました」。
就農して2年近くたったある日、慎太郎さんは、「やるやん!大阪農業」の記事でも既出の射手矢農園を視察する機会を得た。東大阪市と泉佐野市では様々な条件が異なるが、生産、営業、出荷に留まらず、人づくりや地域づくりまでとりくまれているパワフルな射手矢さんを目の当たりにした時、自分がこれまで抱いていた農業のイメージが一新されたという。
自分の農業のあり方をこれからどうすべきか模索していた慎太郎さんに、射手矢康之さんはこう言った。「うち来るか? うちで働いたら2年で家、建たてさせたらぁ(建てさせたるで)」と。
「しびれましたね。本当に射手矢農園でお世話になろうかとも考えました」。以来、射手矢さんは、慎太郎さんの中で、憧れの存在だという。「ずっと背中を追いかけています。自分も東大阪で胸をはって、農業やってます、といえる農業をやろうという目標ができました」。
慎太郎さんは、続けた。「イチゴ栽培を始めて、ようやく7年。それはまだ、たった7回しかイチゴを作っていないということでもあり、もっともっと経験値をあげていきたいと思っています」。
慎太郎さんにとって、農業は、祖父や父の思い出がよみがえるノスタルジア(懐古)であり、革新的な先輩たちに触発されたイノベーション(変革)の場でもある。インバウンドが今や、クチコミによって数珠つなぎにやってくる川浦農園。東大阪の地の利を活かした川浦農園四代目からの新たな歴史が刻まれている。
取材日 2019/3/1
記 事 中塚華奈
写 真 柴田久子
- 氏名 / ふりがな
- 川浦慎太郎 / かわうらしんたろう
- 生年
- 1982年生まれ(37歳)
- 農家歴
- 10年 / 2009年より就業
- 前職 / 出身校
- JAグリーン大阪 営農・金融 / 追手門大学経営学部
- 組織名
- 川浦農園
- 役職
- 代表
- 従業員
- ご本人+奥様+常勤1人+パートさん4人
- 主な生産作物
- イチゴ、お米、オクラ、落花生、レモン
- 正式な品種名
- 章姫、紅ほっぺ、ヒノヒカリ
- 耕地面積
- ハウス16アール、田んぼ40アール、畑20アール
- 特徴
- IPM(Integrated Pest Management)防除で安全、安心をモットーに栽培
- 理念
- 生産者目線から消費者目線へ
- JAエリア
- JAグリーン大阪
- 購入方法
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川浦農園の直売所 : http://kawaura-farm.com/index.html
JAグリーン大阪 フレッシュクラブ : https://www.ja-greenosaka.or.jp/freshclub/
- ホームページ
- 川浦農園 : http://kawaura-farm.com/
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-
Facebook : https://www.facebook.com/kawaurafarm/
川浦農園
大阪府東大阪市七軒家4-19