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大阪の農業の今とこれからを考えよう

高齢化が進み、全国的に農業の担い手不足が叫ばれる昨今。大阪も例に漏れず、農業従事者の数が減少しています。私たちの街から、国から、農業が消えるとどうなってしまうのでしょうか。
大阪の農業の今とこれからについて考えてみましょう。

 

大阪の農家の数が減っている!?

大阪といえば、どのような風景を思い描くでしょうか。
高層ビルが立ち並び、多くの人が行き交う梅田。観光客が押し寄せ、数々のネオンサインが光る繁華街難波。活気のある商店街など、「商いの町」のイメージがまず思い浮かび、「農業」をイメージする方は少ないでしょう。

確かに、東京に次いで農地が少ない都道府県です。2015年農林業センサス結果確報(農林業経営体調査)によると、全国には約345万haの経営耕地がありますが、大阪はそのうちの約0.17%、わずか6千haほどしかありません。さらに、2010年から2015年までの間で、約1割もの経営耕地面積が減少しているという現状もあります。

また、同資料より基幹的農業従事者数を見ても、全国約175万人いる基幹的農業従事者のうち、大阪府で農業に従事する人はそのうちの約0.6%の1万7百人ほど。しかも、大阪府の基幹的農業従事者のおよそ80%は60歳以上です。75歳以上でみると32%を占めており、後継者不足に頭を悩ませている農家も少なくありません。

これらの現状から、今後ますます、耕地面積・農業従事者とも、減少に歯止めがかからないことが予想されます。

 

大阪の農業が必要な理由は?農業が果たす大切な使命とは

大阪のスーパーに行けば、あらゆる地域から仕入れた、ありとあらゆる野菜や果物が手に入ります。このような現状を見れば、他の都道府県や海外でも野菜や果物は作られているのだから、大阪に農業がなくても食べるものに困らないのでは? と考える人もいるかもしれません。

しかし、農業の役割は野菜や果物をわたしたちに提供してくれるだけではありません。アスファルトで舗装され、ビルが立ち並ぶ都会は、緑の多い郊外よりも気温が高いと言われています。豊かな耕地があるということは、ヒートアイランドの防止にもつながるのです。
また、災害時には、避難場所として活用することもできます。農作物は、緊急時の食料にもなりますし、井戸水があれば貴重な水が手に入る場所ともなります。
建物が密集している地域では火災が広がりやすいですが、耕地があれば火の広がりを防いでくれます。洪水が起きれば、アスファルトばかりの街は飲み込まれてしまいますが、水田や畑では雨水を貯留することができるため、被害を緩和してくれます。災害が起きたとき、耕地は私たちの命を助けてくれる存在にもなり得るのです。

他にも、副次的なうれしい効果があります。

農業体験など、耕地を生産者と地域住民を結びつける場として活用すれば、地域のコミュニティとしての役割や、地域活性、さらには観光資源にもつながります。子どもたちは、自分たちが口にする野菜の生長を見て、きっとたくさんのことを学ぶでしょう。このように、教育に役立てることだってできるのです。

 

みんなで大阪の農業を守ろう

大阪の農業を元気にする方法は何より、大阪のお米や野菜などの農産物を食べることです。大阪の耕地・農業従事者が減少している現状をすぐに変えることは難しいですが、大阪の農産物を必要としている人がたくさんいるという事実が、大阪の農業の発展へとつながります。

確かに大阪の農業の規模は小さいですが、100年前から栽培されてきた野菜を未来につなげようと、熱い思いを持った農家の方もいます。こうして守られてきたのが、天王寺蕪(てんのうじかぶら)大阪しろな泉州黄玉葱(せんしゅうきたまねぎ)などの「なにわの伝統野菜」です。昔ながらの大阪の味を感じられる貴重な野菜を、ぜひ一度試してみましょう。

また、実際に農業を体験してみることもおすすめです。普段何気なく口にしている野菜が、さまざまな工夫のうえに成り立っていることが実感できる貴重な経験になるでしょう。大阪府内には市民農園や貸農園などがいくつもあります。野菜や果物を育てる経験や、生産者との触れ合いを通じて、大阪の農業のことを知り、未来へつなげていきましょう。

 

大阪の農業の未来は明るい!

大阪には、まだまだ熱い思いを持った農家がたくさんいます。その未来は決して暗くありません。
みなさんもぜひ、農産物直売所に足を運び、大阪で生産された農産物を見て、大阪の採れたて新鮮で美味しい農産物を手にしてみてください。

参考:


飲食店関係者様

大阪府内のJA直売所でも扱っております

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