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元トランペッター、ライブハウスからイチゴハウスへ。

福本昌記さん

( ふくもとまさき / いずみ小川いちご農園 )

  • 泉北
  • JAいずみの
  • いちご
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和泉市の山間部、西国三十三観音第四番札所・槇尾山 施福寺(まきおさん せふくじ)ふもとにある仏並町(ぶつなみちょう)。標高300mに位置する場所に、一年を通して収穫体験やBBQを楽しめる農業体験交流施設「いずみふれあい農の里」がある。

訪れた「いずみ小川(こがわ)いちご農園」は、そのひとつ。春から初夏にかけて、2万人以上が訪れる人気観光農園である。

関西最大級、いちご観光農園

66アールの面積に5棟のハウスが立ち並ぶ。オレンジ、青、緑、赤、黄。各棟には色の名前がつけられ、異なる生産者が在籍している。代表の福本昌記さん(40)は、オレンジハウスの管理人。子どもたちが描いた、いちごの可愛い絵が目印。

「それぞれが自分のハウスを管理することで、細部にまで目が行き届くんです。栽培品種も少しずつ違うんですよ」と昌記さん。オレンジハウスでは「紅ほっぺ」「とちおとめ」「さがほのか」「あきひめ」「さちのか」の5品種を栽培。できる限り2品種以上を食べてもらえるよう、常に生育具合に気を配っている。

シーズン中は、家族連れやカップルで大賑わい。2018年には1日の来訪者数が過去最高の2300人を超えた。規模も人気も関西最大級である。

摘みたての完熟が、本来の味

ハウスの中には、赤く実ったいちごがずらり。受粉に飛び舞うミツバチのように、甘い香りにぐらっと引き寄せられてしまうほど。

「まずは食べてみてください」差し出されたのは、60gを超える大粒の「あきひめ」。果肉が柔らかいうえに香りも甘味も濃厚。摘みたての完熟は、これほどまでに違うのか。深く感動していると、昌記さんがにっこり。「これが、いちご本来の味なんですよ」。

一般に流通しているいちごは、輸送の段階で痛むことを防ぐため青いうちに収穫される。店頭に並ぶときには赤く色づいているので、見た目には分からないが、摘みたての完熟は格別の味わいであった。

摘み方で性格がわかる、いちご食べ放題

いちご狩りは30分食べ放題。食べる量は1人あたり平均2パック、Mサイズだと40個に相当する。

とにかく数を食べる人。選りすぐりの大粒ばかり食べる人、吟味しているうちに時間切れになってしまう人、と楽しみ方は実にさまざま。「とくに微笑ましい」と話すのは仲良しのカップル。ハウスに入るときは手をしっかり繋いでいるのに、スタートした瞬間パッと離して、互いの姿を微塵も気にすることなく、本気でいちごを食べる姿は毎年の風物詩だそう。

「見るポイントは、色合いと光沢。種の周りが少し白くなっているものを選ぶ。真っ赤になっていなくても甘味が強いんですよ」。目利きの方法は昌記さんが丁寧に教えてくれる。鮮度ではなく、熟度で好みを選べるのもいちご狩りならでは。

完熟いちごはハウス前の売店や、直売所「葉菜の森」で購入できる。完熟いちごを使った「べっぴんさん苺じゃむ」(450円)も販売されている。2019年の開園は3/2から5/26まで。いちご狩り体験は完全予約制のため、ぜひ早めのお申込みを。

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