八尾の夏は「恩智祭り」もある
千年以上の歴史を持つと言われる恩智祭りは、河内の総鎮守と言われる恩智神社で行われる。約2トンある布団太皷とお神輿を恩智山中腹の神社境内から131段の石段を一気に担ぎ降りて町内を練り歩く。また夜の宮入でふたたび131段を駆け上がる。
その勇壮な祭りは八尾の名物であり、地域の青壮年によって受け継がれてきた。博さんは恩智神社の氏子青年団の元団長であったというから根っからの祭り好きでもある。「でも祭りの次の日も枝豆収穫は行きますよ!」。農業も祭りの真剣そのものだ。
「えだまめは特産品やから続けていかなあかん」
「浅井さんところのえだまめ食べたら、もう他んとこのは、よう買わんわ~」というお客さんの生の声もやりがいのひとつだという。
市街化がどんどん進んできた八尾市にあってこそ、農業や農地を守る重要性はさらに高まっていると感じているという博さん。家業という枠を超え、八尾の農業そのものを引き継いでいるようにみえた。
取材日 2019/6/14
記 事 福島征二
写 真 柴田久子