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ピックアップ農家

農業は土地の顔。100年続く、ぶどう畑と醸造所。

中河内

高井利洋さん 

( たかいとしひろ / カタシモワインフード株式会社 )

畑から拓き、ぶどうを育て、ワインを造ってきた

近鉄大阪線 安堂駅で駅員さんにカタシモワイナリーへの行き方を尋ねると、1枚の紙を手渡された。その紙には「カタシモワイナリーへようこそ」と書かれており、改札を出てからカタシモワイナリーまでの詳しい道のりがイラスト入りで示されていた。駅員さんはよく道を聞かれるらしい。 安堂駅から徒歩10分ほど、地図のおかげで迷うことなく到着。カタシモワイナリーは、古民家が立ち並ぶ歴史的な町並みが残る柏原市太平寺(かしわらし たいへ...
  • 主な農産物

    大阪ぶどう

  • エリア

    中河内

  • 管区JA

    JA大阪中河内

店の料理は野菜から作る。いま地域に食農体験を作る。

北摂

西畑俊一さん 

( にしはたとしかず / 個人経営 )

もとシェフ、自家野菜の人気フレンチ

フレンチレストラン「はんなり」は茨木市駅前にある人気店だったが、6年前に惜しまれつつも閉店。自家野菜を使った料理が美味しいと評判だった。その、はんなりの前身「ボンヌブーシュ」(箕面市)から長年にわたってオーナーシェフを務めていたのが西畑俊一さん(66歳)である。 「以前、市販の食材を使って料理した時に、農薬の臭いや味を感じてしまって。うちには農地がありましたのでね、それなら農薬を使わずに自分で作ろうと思って。買うよりも作った野菜の...
  • 主な農産物

    トマト

  • エリア

    北摂

  • 管区JA

    JA茨木市

守る覚悟と逆算の農業。空手も極める、勲章農家。

泉北

東口正一さん・進さん 

( ひがしぐちまさかず・すすむ / 兼業農家 )

農業も、空手も、地域貢献

東口正一さんが経営する不動産会社、東口不動産は高石市取石(とりいし)にある。事務所には、さまざまな分野で功績を残した人へ送られる旭日単光章*(きょくじつたんこうしょう)の褒章額が飾られていた。「今年5月に皇居へ行ってきまして」と誇らしげに語る正一さん。令和元年に授与されたばかりの賞状だ。 *旭日単光章とは、社会の各分野で顕著な功績をあげた者に授与される日本の勲章。 地元の自治会長を務め、40年近く農業委員会の委員を務めた。現...
  • 主な農産物

  • エリア

    泉北

  • 管区JA

    JAいずみの

ないなら作ろう。主婦3人で、自然農法の会。

南河内

高橋博美さん 

( たかはしひろみ / 富田林自然農法 根っ子の会 )

原風景が残る、富田林の田んぼ

富田林市嬉(うれし)地区、地名に嬉とつくから「嬉(うれし)さん」と名づけられた米は、特定非営利活動法人 富田林自然農法「根っ子の会」が育てている。会は、今から20年以上前、志を同じくする3人の主婦によって作られた。3人に共通していたのは、「自分も家族も、健康になりたい」という思いだった。

無肥料、無農薬、自家採種で米づくり

「嬉さん」は、無肥料、無農薬、無消毒、自家採種の自然農法によって作られる米だ。田んぼの...
  • 主な農産物

  • エリア

    南河内

  • 管区JA

    JA大阪南

合鴨は、なにわの地鶏。起源は太閤、秀吉の時代。

南河内

津村佳彦さん 

( つむらよしひこ / 有限会社ツムラ本店 )

新鮮なこと、安全なこと

なにわの一流料理店が絶賛する「河内鴨」。飼育に75日かけ、出荷は一日200羽限定。これ、実は凄いこと。河内鴨は、飼料づくりや環境づくりに重点を置く。生き物に優しい丁寧な飼育方法を追求し、安全と美味しさを極めた合鴨肉として、料理人からの信頼を集めている。 ツムラ本店は、明治3年(1870)創業。当代は5代目、老舗の合鴨生産者だ。有限会社ツムラ本店の代表取締役、津村佳彦さん(54)が優しい口調で語りかける。「生のええもんを作るのが生産者...
  • 主な農産物

    畜産

  • エリア

    南河内

  • 管区JA

    JA大阪中河内

15歳の誓い。街に、田園風景を取り戻したんねん。

北河内

篠原弘徳さん 

( しのはらひろのり / くずはシティファーム )

初めての人、忙しい人の、体験農園

「くずはシティファーム」は枚方市の市街地にある。ちょっと立ち寄って野菜づくりができる、街中の手軽な体験農園だ。一般的な市民農園では利用者が農地を借り、野菜栽培を楽しむ。くずはシティファームの特徴は、初めて野菜栽培をする人や、忙しくて週に一度しか畑に行けない人でも気軽に利用できること。農作業に必要な道具は揃っているので、好きな時に訪れ、手ぶらで収穫に行ける。

畑はハコハタ、2平方メートル

畑は2平方メートル...
  • 主な農産物

  • エリア

    北河内

  • 管区JA

    JA北河内

水は金剛山の恵み、土はたい肥から作る。

南河内

浅岡敬勝さん 

( あさおかたかかつ / ファームライダース浅岡農園 )

なすび農家3代目、なすびヘアで登場

あれ、髪の毛なすび色?「いやあ、せっかく取材に来てくれるから、なすび色シルバーにしようとしたら、みんなが大阪のおばちゃんみたいや言うから、ちょっとだけ紫に染めたんです」。ちなみに、以前は金髪だった。 サービス精神旺盛な浅岡敬勝さんは、富田林市で50年以上続く農家の三代目である。田んぼも畑もあるのが当たり前の家で育った。大阪なすだけで6反(約6000㎡)、大きな鉄骨のハウスで育てている。「富田林は山が近くて、水もいいでしょ。...
  • 主な農産物

    大阪なす

  • エリア

    南河内

  • 管区JA

    JA大阪南

農で、個を表現する。やりたいからやる、歌う農人。

南河内

古川雅英さん 

( ふるかわまさひで / 古川農園 )

ハウスは6反、効率よく運営

畑に着いたとたん、山が近いと感じる。自然に囲まれた富田林市龍泉に、古川雅英さんの農園がある。 大阪なすのハウスは約3反半*、キュウリが約2反半。ハウスは点在するのではなく、一か所にまとまっている。「大阪なすのハウスが、これだけまとまってあるのは大阪でも少ないんですよ。だから少ない人数で、効率よく収穫できるんです」と雅英さん。 * 1反(たん)は、広さの単位で300坪。約10アール、100メートル四方の土地を指す。 ...
  • 主な農産物

    大阪なす

  • エリア

    南河内

  • 管区JA

    JA大阪南

放送作家時代、楽しそうに見えた農業は、楽しかった。

北摂

成田周平さん 

( なりたしゅうへい / 成田ふぁーむ )

経験なし、農地なし、知人なしのスタート

大阪の最北端、京都と兵庫に囲まれた能勢町は、山林と田畑の町。この土地で農家経験なし、農地なし、知人なし、ゼロからのスタートで農家になったのが「成田ふぁーむ」の成田周平さん(41)だ。 成田さんの前職は、放送作家。テレビ番組の企画、構成、台本を書く仕事である。売れっ子放送作家の仕事をきっぱり辞め、農家になって8年。成田さんはいま有機農法で、少量多品目の野菜を育てている。取材に訪れた5月末の畑は、ちょうどズッキーニの収穫...
  • 主な農産物

    ズッキーニ

  • エリア

    北摂

  • 管区JA

    JA大阪北部

IoTも、エコ認定も。楽しめるのが、農業のよさ。

泉南

三浦淳さん 

( みうらあつし / 三浦農園 )

大所帯、4世代、家族農業

江戸時代から100年以上続く泉佐野市鶴原(つるはら)の三浦農園。就農12年目の三浦淳さん(33)が出迎えてくれた。「小さいときからおばあちゃんにくっついて畑に行くのが大好きでした。収穫用のコンテナに乗って遊んでいたんですよ」。 現在、三浦農園の田畑を耕すのは、淳さんのほか祖父母、父母、姉夫婦と従業員1名の合計8人。三浦農園のオリジナルTシャツやエプロンをそろって着るファミリー農家である。みなさん、とても陽気で明るい。

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  • 主な農産物

    泉州水なす

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

祖父から原種を受け継いだ。愛と情熱、兄弟経営。

泉南

中出庸介さん・中出達也さん 

( なかでようすけ・たつや / 中出農園 )

4世代、大家族で育つ

「やっと来てくれた」と明るく出迎えてくれたのは、兄・中出庸介さん。「やるやん!大阪さん、取材、待ちわびてましたよ」。真っ黒に日焼けした顔に半袖、半パン姿だ。「半パンで農作業。足出してたら、蚊に刺されませんか」と尋ねると「蚊も虫もお友だち、刺されるけどな」と豪快な答えが返ってきた。 中出農園は、兄・庸介さんが生産を、弟・達也さんが加工、販売を担当。兄弟で、協力し合いながら運営している。「5年前に比べて15キロも太ったよ」と言う庸介さん...
  • 主な農産物

    泉州水なす

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

安売りはしない、品質でいく。オール有機、低温貯蔵。

泉南

南昇平さん 

( みなみしょうへい / 利左ヱ門ファーム )

上之郷で6代続く、利左ヱ門ファーム

泉佐野市上之郷(かみのごう)で代々農業を営む利左ヱ門ファームの南昇平さん(44)を訪ねた。折しもタマネギの収穫シーズンだった。「利左ヱ門」とは昇平さんから数えて5代前、「ひぃひぃひぃ爺さん」の名前。それが屋号となったものだ。

何でもつくる、土からつくる

利左ヱ門ファームでは、米、タマネギ、キャベツ、ハクサイ、サツマイモなどのほか、養液栽培でミニトマトや軟弱野菜も栽培している。田植えの受託もしている。田植え...
  • 主な農産物

    じゃがいも

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

いろいろ植えて、いちごになった。体験農園、5代目。

中河内

森川泰典さん 

( もりかわやすのり / GrandBerry )

駅から7分、いちご狩り農園

大阪市内からクルマで30分、最寄り駅の近鉄恩智(おんぢ)駅からは徒歩で7分。そんな足の便がいいロケーションにあって、いちご狩りができる農園「GrandBerry」を訪ねた。出迎えてくれたのは、森川農園の5代目、森川泰典さん(41)。いちご狩りのシーズンは12月上旬から、5月下旬まで。農園内には、直売所もある。 ていねいにシートが敷かれたGrandBerryのハウスへは、スリッパに履き替えて入場。バリアフリーで、車椅子やベビーカー...
  • 主な農産物

    いちご

  • エリア

    中河内

  • 管区JA

    JA大阪中河内

品目別に、責任栽培。口出し無用の家族農業。

泉南

戸野貴紀さん 

( とのたかのり / 泉州TONOファーム )

品目担当制です、泉州TONOファーム

泉佐野市のJR長滝駅から徒歩15分弱。就農して9年目になる戸野貴紀さん(33)をたずねた。泉州TONOファームは、貴紀さん、奥さん、両親と祖母の5名による家族農業。父はトウモロコシ、母はアスパラガス、祖母はタマネギ、というように作物ごとに栽培担当者を決めている。貴紀さんは、水なすとベビーリーフの担当だ。 「自分が食べたい、作りたいと思う野菜を、各自が責任をもって栽培しています。収穫など、最盛期はお互いに手伝うこともあ...
  • 主な農産物

    泉州水なす

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

家族で連携、周年栽培。収穫量は、大阪一。

泉南

川口和弥さん 

( かわぐちかずや / 川口農園 )
大阪から和歌山へと走る南海本線の中ほど「二色浜駅」(貝塚市)界隈は全国有数の、みつば産地である。貝塚市のみつばは収穫量(市町村別)で全国15位、大阪では一番を誇り、茶碗蒸しやお吸い物、おひたし、和え物など、関西の食卓には欠かせない素材である。

眺めのよさは、平安時代から

「二色の浜」は、年間100万人が訪れる海水浴場や公園のある地域。名前の由来は、海岸線を織り成す白砂青松の「二色」から(諸説あります)。その美しさは平安時代を代表する歌人、紀貫之も「松の色は青く、磯の...
  • 主な農産物

    みつば

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

幻の白筍をつくる。竹藪に通い、土からつくる。

泉南

岸上幸一さん 

( きしがみこういち / 家族経営 )
春の風物詩のひとつ、タケノコ。美味しいタケノコの産地として名を馳せる貝塚市木積(こつみ)の岸上幸一さん(59歳)をたずねた。 タケノコ農家としては、幸一さんで3代目。幸一さんのほか、幸一さんの息子の雄祐さん(31歳)、幸一さんの弟である和男さん(57歳)と和男さんの息子の真理さん(26歳)と力樹さん(19歳)を加えた5名が、タケノコ掘りの主要メンバーである。 岸上家のタケノコ山は3箇所あり、あわせて1500坪の竹藪から年間に採れるタケノコは約3トン。

タケ...

  • 主な農産物

    大阪たけのこ

  • エリア

    泉南

  • 管区JA

    JA大阪泉州

漬け梅で、肥育。抗生物質、ホルモン剤は使わない。

泉北

原野祥次さん・作啓さん 

( はらのしょうじ・さくひろ / 農事組合法人日野農産 原野牧場 )
明治30年(1897)に創業した阪堺電車(通称チン電)の東湊(ひがしみなと)駅から徒歩5分。堺市内の住宅街のど真ん中にある「原野牧場」を訪ねた。 950坪の敷地内で100頭近くの黒毛和牛を飼い、大阪ウメビーフを出荷する肉牛生産農家である。「大阪ウメビーフ」とは、大阪府内の大手梅酒メーカー「チョーヤ梅酒株式会社」の協力により、梅酒から取り出した漬け梅を有効活用した牛肉のこと。 大阪ウメビーフ協議会では「梅酒の製造過程で出る漬け梅を出荷前6ヶ月以上、1日1キログラム以上...
  • 主な農産物

    畜産

  • エリア

    泉北

  • 管区JA

    JA堺市

巻きこむ。変える。農業は一人でやるんと違うねん。

中河内

松岡孝明さん 

( まつおかたかあき / 松岡農園 )
生駒山系を境に奈良県に隣接する八尾市。古くから豊かな水田地帯を有し、かつては「河内木綿」の産地であった。今は「八尾若ごぼう」と「八尾えだまめ」、二つのブランド野菜を特産に持つ大阪の重要な生産地だ。 訪れたのは生駒山地南部の一主峰、高安山(たかやすやま)の麓に広がる八尾市恩智(おんぢ)町。松岡孝明さん(53)は、歴30年のベテラン農家だ。春に若ごぼう、夏は枝豆、秋には落花生などの季節野菜を生産している。恩智は、千年以上の歴史ある恩智祭りで知られる町。孝明さん、夏は祭りに熱く...
  • 主な農産物

    若ごぼう

  • エリア

    中河内

  • 管区JA

    JA大阪中河内

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