農業をするから、農家である
庄司さんの就農は1980年代初期。2年間の会社勤務を経て、父の跡を継いだ。当初は家族でみつばの水耕栽培を続けていたが、20年程前にサンチュの栽培に切り替えた。食生活の欧米化による需要の低下と、地元JAの要請を受けての転向だった。
いまに続く焼肉店への販路は、自ら開拓。営業だけに留まらず、配達や集金など、栽培以外の仕事もバリバリこなす。最近ではサンチュのほか、夏にはバジルやミニパプリカなどのイタリア野菜も生産しているという。
新たな販路拡大も視野に入れているが、一番大切にしているのは作物と接する時間。「あくまで農家は野菜を作ってなんぼ。どれだけ営業や経営ができたとしても、やっぱり現場のことを理解してこそやと思いますねん」と笑顔を見せる。
「自分がつくってる野菜に自信を持たれへんかったら、お客さんに食べてくださいってよう言いませんわ」。
食べる人がいるから、作る喜びがある。作る人がいるから、食べる楽しみがある。野菜の味や鮮度だけではない。人との繋がりなくして語れない農業の価値を、庄司さんの言葉から強く感じた。
取材日 2019/1/29
記 事 川嶋亜樹
写 真 田村和成
- 氏名 / ふりがな
- 西村庄司 / にしむらしょうじ
- 生年
- 1961年生まれ(58歳)
- 農家歴
- 37年(1982年から)
- 前職 / 出身校
- 会社員(商社)
- 組織名
- 西村農園
- 役職
- 代表
- 従業員
- 2名
- 主な生産作物
- サンチュ、バジル、ミニパプリカ
- 正式な品種名
- チマ・サンチュ
- 耕地面積
- 6.6アール
- 特徴
- 飲食店向けの野菜を生産
- JAエリア
- JA茨木市
- 購入方法
-
JA茨木市農産物直売所「みしま館」 : https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=114
<飲食店> 鶴一 / 焼肉
<飲食店> 明月館 / 焼肉 : http://www.meigetsukan.com/
西村農園
大阪府茨木市奈良町