三方よし、大阪ウメビーフ
「大阪ウメビーフ」として原野牧場から旅立つ牛は年間に約45頭。取引先のひとつであり、今年で創業52年を迎える地域密着型のスーパーマーケット「日之出屋」では、毎月末の月曜日に大阪ウメビーフが入荷。多くのファンが心待ちにしている。
大阪ウメビーフのコンセプトと美味しさに惚れた日之出屋の先代が、常連客だった原野牧場の恵子さんに声をかけて始まったお付き合いは、現三代目社長、岩橋栄太郎さんにもしっかり引き継がれている。
「原野牧場さんとはご近所ですし、いいものを一緒にお客様に届けられるのは嬉しいことですね。お肉が苦手な人は、独特の臭味が嫌だという人が多いのですが、原野牧場の大阪ウメビーフだったら食べられるとおっしゃるお客様が結構おられるんですよ」。
スーパー日之出屋から大阪ウメビーフを仕入れている近所の居酒屋「和旬洋彩B.B.橋」では、「大阪ウメビーフのサーロインステーキとモモステーキ」「梅ビーフ牛スジde味噌ース煮込」「梅ビーフステーキロッシィーニstyleフォアグラ&トリュフバルサミコデミソース」などを定番メニューとしてラインナップ。入荷状況によっては「梅ビーフのウニ巻きトリュフのせ」や「梅ビーフの冷しゃぶ」も裏メニューとしてお目見えする。
居酒屋「和旬洋彩B.B.橋」マスターの橋本博之さんは言う。「僕たちも生産者と一緒。お客様に喜んでもらえるような、お洒落で格好よくて、コンセプトのある食べ物は作り甲斐があります」。
昔から大阪の畜産農家は、都市部の商店から出る食品残さを餌に活用し、家畜の糞尿は堆肥化して再び田畑へ還元するという地域循環の重要な役割を担ってきた。原野牧場も大阪府堆肥共励会審査で大阪府知事賞・最優秀賞をとった良質の堆肥を絶賛発売中である。
祥次さん、恵子さん、作啓さん3人の原野ファミリーが心を込めて育てる大阪ウメビーフは、単なる食品残さの活用に留まらず、食味にも長けていて、「売る人もよし、買う人もよし、環境にもよし」という「三方よし」の絶品ビーフであった。
取材日 2019/3/27
記 事 中塚華奈
写 真 柴田久子
- 氏名 / ふりがな
- 原野祥次さん・作啓 / はらのしょうじ・さくひろ
- 生年
- 祥次さん 1955年生まれ(64歳) / 作啓さん 1990年生まれ(29歳)
- 農家歴
- 祥次さん 43年(1976より就業) / 作啓さん 4年(2015年より就業)
- 前職 / 出身校
- 祥次さん 関西大学法学部 / 作啓さん 近畿大学経済学部、肉の卸業(エスフーズ株式会社)
- 組織名
- 農事組合法人日野農産 原野牧場
- 従業員
- 家族3名(祥次さん・奥様の恵子さん・作啓さん)
- 主な生産作物
- 大阪ウメビーフ
- 正式な品種名
- 黒毛和牛
- 耕地面積
- 950坪
- 特徴
- 牛の健康と牛舎の環境を第一に考え、梅酒の漬け梅を与えたところ、美味しい牛肉ができました。特殊セラミックを通した水と飼料には国産小麦や飼料米等をオリジナルに配合し与えてできた牛肉は脂の融点が低くさらっとしています。
- 理念
- 消費者の方に噓偽りのない本当の安心・安全・おいしい(一度食べたら忘れられない味の牛肉)を提供し喜んでもらう
- JAエリア
- JA堺市
- 購入方法
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原野牧場からお取り寄せ : http://www.umebeef.com/order/
食鮮館日之出屋、フードステージ日之出屋 さだ源、阪急百貨店うめだ本店 : http://www.e-hinodeya.com/
和旬洋彩B.B.橋、大阪産料理 空、焼肉トラットリア西山、高麗橋桜花、など多数 : https://bbhashi.owst.jp/
- ホームページ
- 原野牧場 : http://www.umebeef.com
農事組合法人日野農産 原野牧場
大阪府堺市堺区東湊町4-228